当クリニックの患者Sさん宅の玄関には、ダイナミックな絞り染めが飾られています。
絞り染めをつくられたSさんのご主人にお話を伺いました。
家業で着物の染めを行っていたため、高校1年のときから絞り染めの世界に入りました。
下絵を青花で描いて、染めたくない部分を糸で縫ったり巻いたりしてからから、絹地全体を染めます。その後、脱染という色を抜く工程と染めの工程を何度も繰り返し、作品を完成させます。生地は基本的に色が入りやすい絹地を使います。
絞り染めには様々な種類があり、代表的なのは京鹿の子絞り。最も手間のかかる技法で、1尺の中の粒数によって価値が異なります。粒が多いほうが上等です。
また、桶絞りや帽子絞り、板絞りといった技法もあります。
創作を始めると黙々と集中するので、周りの声は聞こえなくなります。
作品の下絵は写真や本を参考にしています。
タペストリーは完成までに約1カ月かかりました。
プロミネンスは約1週間です。
烏丸御池に京都絞り工芸館があり、染めの工程がわかるMOVIEも流れているので、一度行ってみるとよいかもしれませんね。