スタッフインタビュー ~看護師、メディカルコーディネーター 田中 裕子~

YOCの看護師、メディカルコーディネーターの田中裕子にインタビューしました。

Q.経歴を教えてください。
看護学校卒業後、赤十字病院にて看護師として5年半勤務。 
出産にて退職し、3年間の休職中にケアマネージャーの資格を取得。
パート職の看護師として社会復帰。その後、ケアマネージャーとして7年間勤務し、その時主任ケアマネージャーの資格も取得しました。
その後、2012年から看護師に復職。当時、守上院長と職場が同じで、在宅医療のクリニックを開院すると聞き、看護師として働きたいと伝えました。ケアマネージャーの経験から在宅医療や訪問看護に興味がありました。2017年4月1日、開院とともによしき往診クリニックに入職です。

Q.訪問看護ステーションではなく、クリニックを選んだのはなぜですか?
訪問看護ステーションだと近くに医師がいないため、看護師の知識や判断が重要となり、ハードルが高いと思ったからです。クリニックであれば近くに医師がいるので、すぐに相談できる環境があると思いました。

Q.よしき往診クリニックの訪問看護の仕事について教えてください。
患者さんは主にがんの方です。
まず、病状観察。痛みのレベルや症状の変化、服薬状況を把握、医師に報告し、指示を仰ぎます。また、末期がんの患者さんは非がんの患者さんと比べ、ADLの低下(身体機能が低下し、移動・排泄・食事・更衣・洗面・入浴などの日常生活動作が困難になること)速度が速いので、ADLの変化に応じ、療養環境の整備の支援を行うのも看護師の仕事です。介護ベッドやポータブルトイレなどの福祉用具や訪問入浴などの介護サービスの必要性を判断し、ケアマネージャーに助言します。それから、清潔援助として、入浴補助や衛生管理、褥瘡処置も行います。
医師に比べると、看護師は頻回に訪問するため、患者さんの些細な変化を汲みとれるよう努めています。そして、患者さん、ご家族が安心して療養していただけるよう、患者さんやご家族と充分お話しをするよう心がけています。

Q.仕事のやりがいを感じるのはどんなときですか?
終末期の看護は、看護の質が問われる場面だと思います。私たちがしたことで患者さんに喜んでいただけたとき、とてもやりがいを感じます。

Q.思い出に残っている患者さんエピソードを教えてください。
50代の末期がん患者さんのエピソードです。独身の方だったので、高齢のお母さまが看病されていました。このお母さまがすごいんです。普通だったら暗くなりがちだと思うんですが、いつも明るく前向きで、せん妄を冗談に吹き替えしてしまうようなお母さまでした。訪問看護中も、患者さんとお母さまと3人で度々大笑いしました。
人の死は誰もが避けては通れません。同じ一日を過ごすのも、悲しむよりは、できれば楽しみながら過ごした方がよいなと思いました。もちろん、患者さんのキャラクターにもよりますが、限られた時間を穏やかに送り出してあげられたらいいなと思います。

Q.最後に、YOCには田中さん以外に非常勤看護師が3人いますが、看護師のまとめ役として心掛けていることを教えてください。
3人にはそれぞれの得意分野があります。丸野さんは傾聴力がすごいです。相手の立場に立てる看護師だと思います。また、齊藤君は大学院で研究しているため知識が豊富。亀山さんは訪問看護経験が豊富で在宅のスペシャリスト!それぞれの良さを活かせるよう、皆が困らないようになるべく相談しやすい環境づくりを心がけています。